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2024年最新メタバース活用事例 官公庁編

生活様式や社会構造の大きな変革で自治体でもメタバースの活用が増えています。

メタバースという仮想空間の登場は、自治体の公共サービスに新たな可能性をもたらしています。今回、官公庁がどのようにメタバースを活用し、市民とのコミュニケーションを深め、効率的なサービス提供を実現しているかをご紹介します。あなたの住む街も、もしかすると次のメタバース先進都市になるかもしれません。

目次

メタバースとは

メタバースとは、インターネット上に存在する3次元の仮想空間のことで、ユーザーはアバターを通じてこのデジタル世界を探索し、他のユーザーと交流することが可能。映画や小説で描かれる未来世界のように、現実と仮想が交錯する場所として注目を集めています。この仮想空間は、エンターテインメントだけでなく、ビジネス、教育、医療など、多岐にわたる分野での活用も期待されています。

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官公庁がメタバースを活用する理由

現代社会で多くの自治体では、人口減少、少子高齢化、地域衰退という問題を抱えています。また地域の経済が縮小すれば、生活・行政サービスや社会インフラの維持も困難になり、生活の利便性低下や治安悪化への影響も。

このように、日本の抱えている問題の解決策として、総務省の自治体DX※推進やデジタル庁の創設と国もITに力を入れ、その一環としてメタバースの活用に注目があがっています。

※DX(デジタル・トランスフォーメーション):ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること

①地域の魅力発信

メタバース上で立体的な3Dモデルで、観光名所や特産物を再現し触れてもらうことで、観光や特産物販売、ふるさと納税とプロモーションを行い、地域の認知度拡大や特産物の製造元である地域企業・産業の活性化にも期待できます

また、バーチャル観光を提供することで、例えば博物館や資料館では実際に施設の集客につながり、入場料などの収益が文化財保護に寄与します。

②事務サービスの向上

これまで役所関係での手続きや相談には訪問が必須でしたが、電子申請化やオンライン相談を推進し、メタバース上で自宅や会社などから手続きや相談を行うことができ、生活者の来庁の負荷軽減やプライバシーの保護に期待が持てるでしょう

③イノベーション

インターネットは世界の様々な人々が利用しているため、メタバース空間での体験や交流を通して、移住、雇用、地域活性化など経済発展が見込めます。またこれまで関係がなかったユーザーへ自治体のサービスや魅力を発信でき、多種多様な人々が集まることで新たなビジネスが生まれ、イノベーション※を引き起こすことが期待できます。

※イノベーション(Innovation):「革新」、「刷新」、「新機軸」。革新的な技術や発想によって新たな価値を生み出し、社会に大きな変化をもたらす取り組み

官公庁での活用事例 5選

日本では人口減少や労働力の不足、デジタル化の遅れなど様々な問題があります。多様化している現代では、デジタル技術の賢い利用が課題解決への一歩です。一部事例について紹介します。

①自衛隊メタバース基地

出典:cluster 自衛隊メタバース基地
https://cluster.mu/w/7eb4a518-8fa1-4592-a816-e3c771648b27

メタバース最大のプラットフォーム「cluster」では、防衛省・自衛隊と連携し、自衛隊の体験が出来る「自衛隊メタバース基地」を6月3日(月)にオープンしました。

普段はなかなか知ることが出来ない自衛隊の生活を体験できる宿舎、港、訓練、講堂と4つのワールドで構成。ゲームやクイズ、交流イベントなどをメタバース空間で楽しむことができます。さらに多くのユーザーに自衛隊の一日を体験してもらうことで入隊志願者の獲得にも役立ちます

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②SusHi Tech Tokyo

出典:Virtual Edo-Tokyo
https://sushitech-vr.metro.tokyo.lg.jp/jp/#home

都庁の公式メタバース総合ポータルサイト「Virtual Edo-Tokyo Dig Tokyo 東京の魅力探索」が2024年3月29日にオープン。東京都では、「持続可能な新しい価値」を生み出す「Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo」を推進する取組の一環として、2024年1月から2月にかけて、メタバースを活用して東京の魅力を国内外に発信していく「Virtual Edo-Tokyoプロジェクト」を実施されました。

東京都の観光や文化などのコンテンツで魅力を探索し深く知る体験ができ、来場者の疑問などに答える会話型AI「AIエージェント」を活用したAIアバターも設置されています。

③メタバース役所

出典:江戸川区
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e004/kuseijoho/kohokocho/press/2024/04/0426-2.html

東京都江戸川区と東京情報デザイン専門職大学が連携し、「メタバース区役所」プロジェクトの発足式が2024年4月26日に行われました。江戸川区は、自宅や会社などから手続きや相談を行うことができる「来庁不要の区役所」を目指し、電子申請化やオンライン相談を推進し、その一環として、メタバース上で全ての手続きや相談を行うことができる「メタバース区役所」の実現を目指しています。

2024年6月26日の先行運用開始に向け、インターネット上の仮想空間・メタバースでバーチャルな役所を開設し、生活者が各種サービスを利用できるようにするシステム「メタバース役所」を提供します。

④ぷらっとば~す

出典:内閣府 孤独・孤立対策推進室
https://www.notalone-cao.go.jp/category/monthly/metaverse/

内閣府では毎年5月を孤独・孤立対策強化月間としており、令和6年度の5月1日〜31日限定でメタバース空間がオープン。コンセプトは、誰もが「ぷらっと」訪れ、同じ空間でいろいろなコンテンツに触れて、それぞれ「ぷらっと」帰っていくです。ゆるくつながれる場所「ぷらっとば~す」を通して、ウェビナーや相談員に気持ちや悩み事を話す事ができる場が設けられています

⑤バーチャル埼玉

出典:バーチャル埼玉
https://virtual-saitama.pref.saitama.lg.jp/

埼玉の魅力を体感できるバーチャル埼玉が2023年11月14日にオープンしました。

さいたまスーパーアリーナや川越の蔵造りの町並みなど、埼玉の有名スポットをバーチャルで再現し、埼玉県の農産物や県産グルメなどを頭に載せた埼玉オリジナルアバターで体験ができます。埼玉県を身近に感じてもらうために、VRゴーグルも不要でスマートフォンやパソコンがあれば、体験できる仕様です。

まとめ 

メタバースは、仮想空間を利用して現実世界のさまざまな活動をデジタル化し、無限の可能性のある経済活動の場として、エンターテインメントからビジネス、教育、医療に至るまで多岐にわたる分野での活用が期待されています。特に自治体においては、市民サービスの向上、観光振興、防災訓練など、多くのメリットがあります

今後、技術の進歩によりメタバースはさらにリアルで没入感のある空間へと進化し、私たちの生活や社会のあり方を根本から変える可能性があります。メタバースの持つポテンシャルを理解し、その恩恵を最大限に活用することで、より豊かで便利な未来を築くことができます。私たち一人ひとりがこの新しいデジタル世界に対応し、積極的に参加することが、未来の社会にとって重要な鍵となります。

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